iPhoneでVRChatができる!iOSとPC版の違いや必要スペックをわかりやすく紹介

  • 2025年10月25日
  • 2025年10月25日
  • iPhone

VRChatがついに正式にモバイルへ本格対応し、iOS版(およびAndroid版)が公開されました。これにより、これまでPCやVRヘッドセットが必要だったVRChatに、iPhoneから気軽にアクセスできるようになります。

公式発表によれば今回のモバイル公開は現在の段階でモバイル向けに最適化されたクライアントとして配布されています。

必要スペックと対応条件

公式が示すモバイル版の最低要件は以下の通りです。特にメモリ周りの条件が厳しい点に注意してください。

  • iOS 17 以上が必要。

  • デバイスの搭載RAMが6GB未満の場合は「Companion(コンパニオン)モード」に制限されるか、そもそもインストール不可となる場合がある。つまり、6GB以上のメモリを持つiPhone(上位モデル)での利用が事実上推奨されます。

このため、iPhone 14/15世代の上位モデルや最新のPro系モデルが実用的です。古い機種やRAMが少ない機種では、表示や操作に制約が出る可能性があります。

iOS版とPC版(デスクトップ版)の主な違い

モバイル(iOS)版とPC版では、ハードウェアと入力手段の違いからユーザー体験に差があります。主な違いは次の通りです。

  • 描画負荷・グラフィックの差:PC版は高性能GPUを使えるため高ポリゴンや複雑なシェーダーを使ったアバターやワールドを表示できます。モバイル版は処理能力の制約から自動的に軽量化されたアバターや低負荷版の表示が行われます(モバイル向け最適化)。

  • アバターの機能制限:PC向けアバターにある多数のエフェクトやスクリプト、複雑なリグ・物理挙動はモバイルでは制限される場合があり、同じアバターでも「モバイル用に自動変換された軽量版」が表示されることがあります。クリエイター向けドキュメントもモバイル向けの最適化ガイドを用意しています。

  • 操作系の違い:PC版はキーボード/マウスやゲームパッド、VR版はコントローラやフルトラッキングでの直感的な操作が可能です。iOS版はタッチ操作(および一部外部コントローラ対応)になるため、移動やメニュー操作、表情切替などの操作感は異なります。短時間のカジュアル利用には向きますが、長時間の利用や複雑な操作が必要なシーンではPCの方が有利です。

  • ネットワーク互換性とバージョン:VRChatは頻繁にアップデートを行います。開発チームはネットワーク互換性の注意点やベータ段階の切り替え等を案内しているため、モバイル公開後もしばらくはバージョン周りの調整や互換性問題が出る可能性があります。

実際にプレイする前に知っておきたいこと

iOS版は「その場で仲間と会える」手軽さが最大のメリットです。電車の中やカフェでもワールドに入って会話したり、イベントに参加したりできます。一方でバッテリー消費は激しくなりやすく、長時間プレイは発熱やバッテリーへの負荷を招きます。Redditなど初期ユーザーの報告でも短時間プレイ向け、操作の慣れが必要という意見が見られます。

また、モバイル向けに自動でアバターの軽量バージョンを生成する仕組みや、クリエイター向けのガイドライン(iOS向け)も整備されているため、ユーザー側は「同じVRChatでも見た目やパフォーマンスが端末によって違う」ことを理解しておく必要があります。

クリエイター(ワールド/アバター制作者)が知るべき点

モバイルクライアント対応により、今後はモバイルユーザーを前提にした最適化が重要になります。公式のiOS向けドキュメントには、モバイル向けのアバター最適化や制限事項の説明ページが公開されており、作成時にプラットフォームごとのパフォーマンス差を考慮する必要があります。

現状はiOSはBeta/初期公開の扱いである旨の注意も出ているため、問題報告のフロー(Canny等)をチェックしておくと良いでしょう。

どんなiPhoneが快適に遊べるか(推奨例)

現時点の要件(iOS 17+6GB以上)から、以下のような機種が現実的に快適です(あくまで目安)。

  • iPhone 15 Pro / 15 Pro Max、iPhone 16シリーズのProモデル(メモリ6GB以上を搭載するモデル)

  • 上記以降のPro系や新世代のハイエンドiPhone

ミドルクラスや古い世代のiPhoneではCompanionモードや表示制限が適用されるため、フルに体験するのは難しい場合があります。公式の要件やApp Storeの記載をよく確認してインストールしてください。

まとめ

iOS版の公開によって、VRChatはより身近な存在になりました。手軽に覗ける一方で、PC版に比べて表示や機能の制限があること、そして端末の性能(特にRAM)が体験の快適さに直結することを理解しておきましょう。

クリエイターはモバイル最適化を強く意識する必要があり、ユーザーは自分の機種が要件を満たしているか公式情報で確認するのが安全です。公式ブログやApp Storeの案内、クリエイター向けドキュメントを参照して始めてみてください。