2025年現在、PCや周辺機器の接続規格として注目されているのが「USB4」と「Thunderbolt 5」です。どちらも高速なデータ転送や映像出力に対応した次世代規格ですが、「何が違うの?」「自分に必要なのはどっち?」と疑問に感じている方も多いのではないでしょうか。
この記事では、USB4とThunderbolt 5の仕様や特徴をわかりやすく解説しながら、どんな場面でそれぞれが活躍するのかを紹介していきます。
USB4とは?―USB規格の集大成
USB4は、USB-IF(USB Implementers Forum)によって策定された、USB規格の最新バージョンです。従来のUSB 3.xやUSB 2.0の互換性を保ちつつ、Thunderbolt 3の技術をベースに大幅な性能向上が図られています。
最大転送速度:最大40Gbps
DisplayPort 1.4a/2.1に対応(オルタネートモード)
Thunderbolt 3と一部互換性あり
USB-Cコネクタを使用
充電規格(USB PD)にも対応
つまり、USB4は「映像もデータも充電も1本で済む」オールインワンな規格と言えるでしょう。
Thunderbolt 5とは?―Intel主導の超高速規格
Thunderbolt 5はIntelが2023年に発表した次世代接続規格で、Thunderbolt 4の後継となるハイエンド規格です。主にクリエイターやプロユーザー向けに、さらなる帯域幅と電力供給能力が強化されています。
最大転送速度:最大80Gbps(双方向)/最大120Gbps(片方向のみ)
デュアル4K240Hzや8K60Hzの映像出力に対応
最大240Wの電力供給(USB PD Extended Power Range)
PCIe Gen 4の高速通信に対応
USB4やThunderbolt 3/4との下位互換あり
Thunderbolt 5は外部GPU、8Kディスプレイ、超高速ストレージといった帯域を多く必要とするハイエンド用途に向いています。
USB4とThunderbolt 5の違いまとめ
比較項目 | USB4 | Thunderbolt 5 |
|---|---|---|
転送速度 | 最大40Gbps | 最大80Gbps/最大120Gbps(Burstモード) |
対応映像出力 | 最大1台の4K60Hz or 2台の4K30Hz(DP1.4a) | 最大2台の4K240Hz/1台の8K60Hz(DP2.1) |
電力供給 | 最大100W(基本) | 最大240W(EPR) |
PCIe接続 | 一部対応 | PCIe Gen 4対応(拡張性◎) |
主な用途 | 汎用PC/タブレット/スマホ | 高性能ノートPC/クリエイター/ゲーミング |
下位互換性 | USB 3.x/USB 2.0/一部TB3 | USB4/TB3/TB4すべて |
Thunderbolt 5は完全にUSB4の上位互換であり、技術的な性能差は明確です。
どちらを選ぶべき?用途別にチェック
USB4がおすすめな人
普段使いのノートPCで外部ディスプレイやSSDを使う程度
価格を重視したい
高性能は必要ないが、USB-Cの利便性は欲しい
Thunderbolt 5がおすすめな人:
4K/8K動画編集、3Dモデリングなどの高負荷作業
外部GPUや高速RAIDストレージを活用したい
複数モニターで高解像度/高リフレッシュレートを出力したい
【まとめ】USB4とThunderbolt 5の立ち位置を理解して使い分けよう
USB4は多くのノートPCや周辺機器で標準となりつつある汎用規格であり、Thunderbolt 5はそれを大きく上回る性能を持ったプロ向け規格です。
「とにかく速くて全部入りがほしい!」という方にはThunderbolt 5が最適ですが、コストや用途を踏まえるとUSB4で十分というケースも多くあります。
今後はこの2つの規格が共存しながら進化していくことが予想されますので、自分の環境や使い方に合った選択をすることが重要です。


