DTMでAirPods Max(ライトニングモデル)を使ってきたけど、ATH-M20xに乗り換えた3つの理由

  • 2025年10月19日
  • 2025年10月19日
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DTM AirPodsMax_重量

これまでDTMやキーボード演奏時にAirPods Max(ライトニングモデル)を使ってきましたが、実は数ヶ月前からオーディオテクニカのモニターヘッドホン「ATH-M20x」を使っています。

価格は8千円程度とコスパが良く、AirPods Maxと比較すると低音が少し弱い気がしますが、モニターヘッドホンとしての使い方がメインとなるので、より自然なATH-M20xの方が筆者には合っているかもしれません。

リスニングメインであればAirPods Maxに軍配が上がりますが、今回は音質とは別の問題で手放そうかと考えています。

1. とにかく重い

AirPods Max(ライトニングモデル)は本体重量が“約384.8g”ですが、ATH-M20xは”約190g”とAirPods Maxの半分の重さです。

DTMやキーボード演奏を行う際、ヘッドホンを長時間着用して作業することが多く、また体を前後・左右に動かしたり、モニタースピーカーやキーボードの配置を調整しながら作業することもあります。

この「重さ」は、次のようなマイナス面として影響しました。

・疲労の増加

長時間ヘッドホンを付けて作業していると、ヘッドバンド部分や耳当て部分の圧迫を感じるようになります。特に演奏中、鍵盤に向かって体を少し前傾させたり、手元を確認する動作をすると、頭部・首・肩への負荷が増えがちです。モニターヘッドホンの中には軽量設計のものがあり、それらと比べると明確に「重いな」と感じる瞬間がありました。

・動き・姿勢の制限

キーボード演奏中など、「ふとヘッドホンをずらす」「少し頭を横に向ける」「立ち上がって音を確認しにいく」といった動作をする際、重量があると“ヘッドホンを付けた状態”を維持していることが少し億劫になります。結果として「付けている・外す」のハードルが上がり、作業の流れ・インスピレーションの維持に影響が出ることもありました。

・モニターヘッドホンとしての適性とのギャップ

エンジニアや作曲/編曲用途では、「長時間・疲れず・集中できる」ことがひとつの条件です。軽量で「頭にずっと付けていられる」ことを重視すると、AirPods Max の重量はそれなりに“足枷”になっていたと感じます。逆に、モニターヘッドホンとして使っている audio‑technica ATH-M20x(価格帯も抑えめで)に切り替えてから「軽くて楽だな」という印象を強く持つようになりました。

2. 充電が面倒くさい

2つ目の理由として「充電が面倒くさい」という点を挙げています。ここでは「DTM用途(作業環境)」という観点からなぜそれが“手放そう”と思うまでに繋がったかを整理します。

・有線接続/ライトニングモデルの制約

AirPods Max(ライトニングモデル)は、ワイヤレス接続はもちろん、Lightningケーブルでの有線接続も可能ですが、DTM作業中「レイテンシー/遅延」「接続の安定性」「外部機器との有線連携」といった点でいくつか気になる部分があります。加えて、充電ポートが「ライトニング」なので、DTM環境で USB-C を使っている機器が増えている中で“ケーブルの種類を揃える”という手間も出てきました。

・バッテリー残量の気遣い

作業に没頭している時、ふとヘッドホンを付けようとしたら「バッテリーが少ない・充電が切れた」という状況になることがありました。特に、録音・編集・ミックスを分割して作業している時、ヘッドホンを常に接続・装着しっぱなしにしておくこともあります。ワイヤレスヘッドホンである以上「バッテリーの残量/充電のタイミングを気にする」という手間が常に少しだけ付きまといます。

有線ヘッドホン/固定モニターヘッドホンであれば「ケーブル刺せばすぐ使える」という単純さがありますが、AirPods Max では「まず充電状況を確認 → 必要なら充電ケーブルを繋ぐ」というステップが若干増えた印象がありました。

3. 見た目がそこまで好きになれない

3つ目として「見た目がそこまで好きになれない」という点が挙がっています。これは一見“主観的”な理由ですが、DTM/作業環境という観点から見ると、十分に“実用的な影響”を持つ理由になります。

・スタジオ/作業部屋との調和

DTMやキーボード演奏の作業部屋では、機材(オーディオインターフェース、キーボード、ケーブル類、ラック)などが並び、作業効率・集中環境という意味で「機材がごちゃごちゃしない」「視界・配線が整理されている」ことが好まれます。

AirPods Max のデザインは非常に“Appleらしい”金属筐体、ヘッドバンド機構、そして専用スマートケースという構成です。ただ、このスマートケースが“保護ケース”として使いづらい、収納性が微妙です。

そのため、「作業場に置いておく時の見栄え」「ケーブルを刺して使う時の自然さ」「使っていない時に機材ラックに収める時」などの視点で、私としては“もう少し作業機材然とした”雰囲気の方が好ましいと感じてしまいました。

・用途のギャップ「リスニング vs モニタリング」

筆者も最初に書いたように「リスニングメインなら AirPods Max に軍配」という実感があります。外観/デザインも「所有欲を満たすもの」として魅力的です。

しかし、モニターヘッドホンとして「長時間」「淡々と」「環境に溶け込んで」使うという視点では、逆に“デザインが主張しすぎる”と感じることがありました。たとえば、イヤーカップの金属外観が機材の雰囲気に少し馴染まない、というような“視覚的な引っかかり”があったのです。

こういう“まあまあ”見た目が好きになれないという感覚が、結果として「手放し候補」に上がる一因になりました。

まとめ&補足ポイント

上記の3つの理由に加え、調査してみると、以下のような“DTM/作業用途で気をつけたい点”も見えてきました。

  • 接続・遅延・有線モードの検討:Bluetooth接続の利便性はあるものの、DTMでは「できれば有線で」「レイテンシーや安定性を重視して」使いたい場面があります。AirPods Max(ライトニングモデル)では有線接続の仕様・ケーブル端子・仕様世代的に“万能ではない”という声もあります。

  • 環境ノイズ・遮音性/モニタリング向け特性:モニターヘッドホンとしては「フラットな周波数特性」「長時間装着でも疲れにくい」「ケーブルの自由度」が重視されます。AirPods Max はアクティブノイズキャンセリング(ANC)などリスニング向け仕様が強いため、“モニター用途”と完全には一致しないという考え方があります。

  • 将来の仕様変化・モデル更新:ライトニングモデルを使っていると、USB-Cモデルの登場、ロスレス対応のアナウンス(例えば報じられているように、Lightningモデルでは真のロスレス再生が不可という指摘あり)など、機材の世代アップによる“古さ”を感じることもあります。

  • コストパフォーマンス/用途特化の見直し:筆者が実際にATH-M20x を使い始めたように「作業用途」では“高額なリスニング機材”よりも“用途特化・軽量・疲れにくさ”を優先する方が効率が良いと感じた、という視点もあります。