GoProは2025年9月に複数の新製品を発表しましたが、長年続いてきた「Hero Black」シリーズの旗艦モデル、つまり「HERO 14 Black」の正式発表は行われませんでした。代わりに発表されたのは次世代の360度カメラ「MAX2」と、ライト内蔵の小型ライフスタイル向けカメラ「LIT HERO」です。
本稿では公式発表や主要メディア、コミュニティの反応を整理して「HERO 14は本当に出ないのか」「なぜ今この判断になったのか」「今後どう動く可能性があるか」を探ります。
MAX2 と LIT HERO の位置付け
GoProの公式アナウンスでは、2025年9月に「MAX2（次世代360度カメラ）」と「LIT HERO（ライト内蔵のコンパクトカメラ）」、さらにジンバル製品などが発表されました。MAX2は8K対応やレンズ交換機構などをうたう上位志向の360カメラ、LIT HEROは小型でライトを内蔵した日常寄りのカメラとして位置付けられています。
価格や日本での販売情報も各メディアが速報で伝えており、GoProは今年のラインアップを“旗艦の大型刷新”ではなく多様化・差別化で攻めた印象です。
HERO 14は「出ない」のか？
結論から言うと、2025年のこの発表タイミングでは「HERO 14を発表しなかった（出さなかった）」という事実が確認できます。ただしGoPro自体はHero Blackシリーズを完全に終息させるとは表明していません。
各メディアは「今年は新フラッグシップを出さずに、既存のHero 13 Blackを当面の旗艦として据える」旨を報じており、会社側はシリーズ継続の可能性を残しつつ製品戦略を見直した、と受け取れます。つまり「今年は出ないが、シリーズの終わりではない」というのが現時点の状況です。
なぜHERO 14をスキップしたのか？（考えられる理由）
複数の分析と報道を総合すると、HERO 14を見送った背景にはいくつかの要因が考えられます。まず市場環境の変化で、360度カメラやライト内蔵のコンパクト機にユーザー関心が分散している点。GoProは新たなカテゴリ（MAX2、LIT）の強化で競争力を取り戻そうとしている可能性があります。
次に、競合（Insta360やDJI）の攻勢で差別化が必要になったこと。さらに、製品ロードマップや開発リソースの配分、供給チェーンやコスト管理の都合で「このタイミングで大幅なフラッグシップ更新を投入するのは得策ではない」と判断した可能性もあります。外部の専門家やメディアは、単純な「欠番」ではなく戦略的な見送りだと分析しています。
コミュニティやクリエイターの反応
SNSやフォーラム、YouTubeでは「HERO 14が来ないの？」という戸惑いや失望の声が上がる一方で、MAX2やLITの発表を歓迎する意見もあります。特に360コンテンツ制作やVlog用途でライト内蔵の小型カメラを求めていた層からは好意的な反応が多く、短期的にはGoProのラインアップ多様化を評価する声が目立ちます。
ただし、長年Hero Blackのアップデートを待っていたヘビーユーザーからは“刷新の遅れ”に対する不満も根強いようです。
スペック期待値と噂の整理
過去の噂ではHERO 14に期待されていた要素として「より高解像度の動画（5K〜）、ハイフレームレートの改善、低照度性能や新世代の手ぶれ補正（HyperSmooth進化）、バッテリーや熱対策の改善」などが挙がっていました。
しかし公式発表がなかったため、これらは未確認のままです。今後Heroシリーズが復活する際には、競合との差別化を図れる大きめの機能強化が求められるでしょう。
今買うべきか、待つべきか
最新フラッグシップ（HERO 14）をどうしても待ちたい場合は、GoProが今後いつフラッグシップを更新するか未定なため、確実な情報が出るまで待つ必要があります。
一方で、360撮影や日常のVlogでライト常備が欲しい場合は、今回のMAX2やLIT HEROが有力な選択肢になります。既にHero 13 Blackを所有していて大きな不満がない場合は慌てて買い替える必要は薄く、「新機能が本当に必要か」「MAX2/LITが自分の用途に合うか」を基準に検討すると良いでしょう。
まとめ
2025年9月発表時点ではGoProはHERO 14を投入せず、MAX2とLIT HEROでラインアップの幅を広げる判断をしました。HERO 14が「完全に消えた」と断言する材料は今のところなく、むしろGoProはフラッグシップ戦略を見直している段階と考えられます。
今後の情報は公式発表と主要レビューの両方で精査する必要がありますが、用途によっては今回の新製品が現実的な買い替え候補になり得ます。
