M3シリーズの正式なベンチマーク情報が出揃いつつありますが、そのスペックの高さから世間は大いに賑わっています。
しかしそんな中でも一人だけ仲間外れがいるようです…そう、M3 Pro君です。。
個人的には一番期待していたのですが、CPUベンチマークスコアはM2 Proと比較すると上がり幅が少なく、GPUにいたってはM2 Proより劣っているようです。
最大の要因は「高性能コア数の減少」による物理的なスペックダウンが挙げられますが、代わりに「高効率コアを増加」させて省電力性を向上させています。M3チップの恩恵で高性能コア減少によるスペックダウンは最小限に抑えられていますが、それでも最新モデルなのにボロクソ言わる始末になってしまいました。
筆者もベンチマークスコアを気にする傾向があるので、やはり今回の結果を見て少しガッカリしてしまったのは否めません。
しかし、ここで思い出して欲しいのが今回新たに追加された機能です。
「Dynamic Caching」はGPUの平均使用率を劇的に向上させ、極めて負荷の高いプロ向けアプリやゲームのパフォーマンスを大きく引き上げるとあります。
「ハードウェアアクセラレーテッドメッシュシェーディング」はゲームをかつてないほど精細に映し出し、ジオメトリ処理の性能と効率を高めることで、より視覚的に複雑なシーンをレンダリングできるようにするそうです。
これら新機能はAppleも大々的に宣伝していたのでご存じの方も多いと思いますが、これらの機能が果たしてベンチマークスコアに反映されるのかどうかということです。
どちらもパフォーマンスを向上させる機能ですが、問題はベンチマーク計測時にこれらの機能が動作するのかがポイントになります。例えばM2 Proの方がゲームプレイ時のフレームレートは上だとしても、グラフィックに関してはM3 Proの方が綺麗に描写されているという可能性もあるはずです。
筆者としてもこのような理由があることでM3 Proは救われてほしいと感じていますが、現状ではバッテリーライフとCPU性能が上がってGPU性能は下がってしまったのが結論になっています。ノートPCという点で言えばバッテリーライフが向上することは重要かもしれませんが、前モデルよりGPU性能が下がってしまっていては本末転倒になります。
なお、「2023年11月11日時点」のMac整備品情報ではM2 Pro搭載MacBook Pro 14の最低構成モデルが244,800円で販売しており、M3 Pro最低構成モデル(328,800円)より8万4千円も安く購入することができす。
ここまで安いとM2 Proを購入しようか悩んでしまいますが、個人的にはM3 Proの真価を発揮できる環境が整えばM2 Proを越える可能性を秘めていると考えています。
現にCinebenchのGPUスコアはM3 Proに軍配が上がっており、ベンチマーク計測ツールによって違いが出ているようです。